2025年五月祭レポート 【榎本ゆいなさんトークショー】

2025年5月25日(日)、東京大学本郷キャンパスで行われた五月祭にて榎本ゆいなさんのトークショーを開催しました。大の本好きで知られる榎本さんに読書トークをしていただくイベントで、100人以上の方に参加していただき、大変盛り上がりました。その盛況ぶりをお届けします!
榎本さんのトークセッション
ゲストとしてお越しいただいたのは、「王様のブランチ」や「水曜日のダウンタウン」などで活躍中の榎本ゆいなさんとフリーアナウンサーの倉島麻帆さんでした。普段は、インタビューを”する”側の立場が多いという榎本さん。本について語れることを、嬉しそうにされていました。
Q&Aの形で当日の様子を一部お届けします!
倉島麻帆さん(以下倉):榎本さんが本を読みはじめたきっかけは何ですか?
榎本ゆいなさん(以下榎):国語の教科書ですね。小学生の時に、後ろのページにでてくる物語をよくひとりで読んでいました。先生の話はあまり聞いていなかったです。笑
倉:そうなんですね! では(新書などに比べて)物語を読まれることの方が多いのですか?
榎:そうですね! 普段読むのは小説がほとんどです。本格的に小説を読み始めたのは中学生からでした。特に伊坂幸太郎さんの『マリアビートル』という作品が大好きで、四六時中読んでいました。本当に何回も何回もボロボロになるまで読み返した本です。
ここでは書き切れないほど『マリアビートル』への愛を語る榎本さん。聞いているこちらまで楽しくなる、想いの溢れたトークでした。

ここからは団体員も交えて、さらに深く読書の話題を掘り下げます!
団体員(以下団):榎本さんは、普段から同じ作品を読み返していらっしゃるのですか?。
榎:はい! 人生で一番読み返したのは湊かなえさんの『母性』です。「ずっと嫌な気持ちになる」感覚が面白くて。日常では体験できない感情を味わえるのも物語ならでは、ですよね。雰囲気の作り方もミステリー要素も本当に凄くて、全てが最高な作品なんですよ。
団:わかります! ジャンルはミステリーがお好きなんですか?
榎:はい! 元々はミステリーしか読んでいませんでした。でも、最近はSFにもはまっています。SFの好きなところは、私たちの住む世界とは異なるけれども、主人公たちにとっては当たり前な世界の詳細が、ちょっとずつ明かされていくところです。だんだんその世界のことが分かっていくので、自分も物語に入り込んで推理しているようで楽しいです。例えば、最近の本だと『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が面白かったです。ぜひ皆様には事前情報なしで読んでいただきたいので、私の熱量だけで魅力を伝えたいです。 最初の文から最後の一行まで全部面白いんです! 途中に、「えっ!」と驚きの展開があって、そこからは怒涛でした。
倉:ありがとうございます!笑 では、次に本の選び方について教えてください。
榎:昔は、書店であてもなく表紙や帯で選んでいました。ビビッと来た本が面白いと嬉しいですよね。ただ最近は忙しくて、面白い本にしか時間を使いたくないという思いが働いて、レビューとかも見てしまいますね。でも、今でも書店さんのポップを見るのは大好きです。愛が詰まっているんですよ。
倉:なるほど。ほかにも、書店での過ごし方にこだわりはありますか?
榎:ランキングを見るのが好きなんですよ。書店によって全然違うので楽しいんです。
団:「王様のブランチ」でも本のランキングが紹介されますもんね。
榎:そうなんですよ!
倉:続いて、読書あるあるを教えてください。
榎:常に一冊持ち歩くのは定番ですかね。忘れてしまうとすごく嫌ですよね。
団:いざ時間があると後悔しますもんね。
榎:そうなんですよ。だからかばんを買うときはいつも本が入るか試してから買っています。
倉:最後に榎本さんのイチオシの本を教えてください。
榎:星新一さんの『ようこそ地球さん』です。星新一さんはショートショートの名手で、短い物語がたくさん入った本を何十冊も出されているのですが、そのなかでもSFっぽいものを選びました。星新一さんの魅力は、最初にワクワクする展開が用意されていることなんです。「宇宙から謎の物体が飛んできた」とかですかね。そして、そこからのオチが作品によって様々で、それぞれ別の読後感を味わうことが出来て面白いです。本をあまり読んだことがない方に特におすすめです。
倉:星新一さんの作品は私も学生時代よく読んでいました。読みやすいので、ぜひ皆さんも手に取ってみてください! では、名残惜しいですがお時間となりました。榎本さん、色々な切り口から、大変面白い話をどうもありがとうございました!
出版甲子園、五月祭にて開催!
トークショーの後半パートでは、「出版甲子園決勝大会」の模擬大会を行いました。
出版甲子園実行委員会の団体員3名が、独自の知識や経験を生かした「出版したい本の企画案」を5分間でプレゼンし、会場内から質問を募りました。
エントリーナンバー1番は「THIS IS UGANDA」。企画者自身が所属する「ウガンダ野球を支援する会」を通じてウガンダ野球とその支援について取り上げた企画です。エントリーナンバー2番は「マンガ×心理学」。心理学の見地から、あの大人気漫画『HUNTER×HUNTER』や『名探偵コナン』を解説しました。エントリーナンバー3番は「30分で異国」。企画者の趣味が異国料理作りであることを生かした企画になっており、本場の異国料理を家で簡単に再現できる方法をまとめたレシピ本の企画案でした。そしてこれらの魅力的な企画案のなかで、見事グランプリに輝いたのは、「30分で異国」でした。企画に登場したレシピは、整然とした論理に基づいて、本場感を出すために何が必要かを分析したうえで考案されたもの。所要時間が30分以内におさまっており、 誰でも手軽に試せるレシピであることが皆を引きつけたのかもしれませんね。
そこで今回は特別に、榎本さんにも好評だった「異国レシピ」を出版甲子園HP限定で公開します!

トークショーの最後には、プレゼント企画として「思わず手に取りたくなる本のタイトル」をお客様から募集しました。集まった多くのユニークなタイトルの中から、榎本さんが心を惹かれた題名を選んでいただきました。そして見事選ばれた方には、特典として榎本さんとのツーショット撮影の機会が贈られました!
おわりに
榎本さん、倉島さんを始め、五月祭にお越しいただいた皆様、そしてこの記事を読んでくださった皆様。誠にありがとうございました! 再び皆さまとお目にかかれることを、出版甲子園実行委員会一同、心よりお待ちしております。
また、現在出版甲子園は、第21回出版甲子園の企画募集を開始しております!学生のあなたの企画が本屋さんに並ぶかも!? ぜひ、お気軽にご応募ください!募集の詳細は以下からご確認ください!
お読みいただきありがとうございます!その他の情報はこちらから!


