第21回出版甲子園 優秀企画紹介⑫『72歳学生たけしのタイムスリップウェイ』

こんにちは!
私たちは、学生による商業出版を支援する、早稲田大学公認インカレサークル「出版甲子園実行委員会」です。
私たちが運営する出版甲子園では、毎年全国の学生から本にしたい企画を募集し、最終的には数十名の編集者・書店員によるプレゼン審査を通じて商業出版オファーの獲得を目指しています。2025/12/14(日)に開催される決勝大会では3回の団体内審査を勝ち進んだ7企画が自身の企画を紹介。京極夏彦先生と朝霧カフカ先生のトークショーも必見です!
決勝大会の詳細はこちらのページからご確認ください!
そして今回の記事では、第21回出版甲子園の決勝大会に進出した企画『72歳学生たけしのタイムスリップウェイ』をご紹介します!
企画紹介
【企画名】
『72歳学生たけしのタイムスリップウェイ』
【企画概要】
50年前、ここに何があったのか。あるいは50年前彼らはどんな姿をしていたか。
それは例えば四畳半。高田馬場の交差点横の小さな下宿。それは例えば学生。未来に「期待」も「不安」も抱かず日々を送っていた彼ら。
では、50年後の社会は?この50年で高齢者の寿命は延びた。若者は背負い込む期待が増えた。さらに50年、そしてもっと未来の社会に生きる私たちはどうなっているのか?
筆者は50年の時を超え、かつて学生生活を送った母校に二度目の入学を果たした。筆者の同級生の学生たちは、昔見た学生の姿とずいぶん違う。筆者は彼らと学びながら過去を想い「これから」について考える。
私たちはこれからどのような社会を作っていくべきだろうか。どのような社会に生きていたいだろうか。
かつての社会で学生として過ごし、様々な人生経験を経て現在再び学生となった筆者が、“72歳の大学生”として「いま」と「むかし」を行き来しながら社会の姿について考えるエッセイ集。
【目次案】
(はじめに) ぼくたちはどう生きるか
第一章:学び Bek живи, век учись.(長く生き、長く学べ)
50年前のキャンパスで、友達は紛争のなかに消えた。
いまは、50歳の違いの同級生を囲む「クラス仲間はいつまでも」
学生たちは音楽で自由を共有していた。
いま、現代美術は正体を明かさず共生と平和を訴えかける。
ぼくらは「失われた年月」を繰り返してきた。
70年代はロストゼネレーション作家に刺激された、いまぼくは氷河期世代に学んでいる。
そのころ学生はイデオロギーをファッションにしていた。
いまキャンパスではイデオロギーは隠れてじっとしている。
時をかける書庫で世界と歴史を知った。
君はカザフスタンの古本屋で、ぼくの研究テーマの本を買ってきてくれた。
ぼくらはアイビーでレディメイドの自由を着た。
いまぼくは「自由と創造」をロシアに学ぶ。
50年前学生は知らされなかった。
いま知らないことを知ることから「リアルないま」を考えている。
●info自由club 開催、参加者募集
第二章:食う Остатки сладки.(残り物は甘い)
南門通りの喫茶店の窓際に、映画「卒業」を感じた。
中国人ママが商う学生街の中華屋さんは、老若のが集う国際交流の場になった。
仲間で100円ラーメンを求めて下北沢へ。
O君は留学先のセルビアから「お米」を買ってきてくれた。
あの頃は賞味も消費も期限を確認することはなかった。
いま学生は食品ロス活用に情熱を燃やしている。
バイト先のメニューをまねして料理したあの頃。
いまぼくはロシア語のレシピ本で料理と言葉を学んでいる。
スーパーの陳列棚は欲しいものの宝庫だった。
マチミセでスーパーから消えた懐かしいメーカーのブランドに出会っている。
それは地方出の学生の憧れだった。
チェーン店はどこに行っても同じ顔で佇み、外国人アルバイトが動かしてる。
50年前、農作業は実家に置いてきた。
いま、ソウルフードをつくりに畑にかえる、ぼく流「食のナショナリズム」。
●info自作自食club
第三章:棲む Больше денетーбольше дров. (お金が増えれば気苦労もふえる)
都会の谷間の四畳半がスタジオだった。
独居老人は下宿屋でひっそりとレミゼな日々をおくる。
胸突坂を上るとノルウェーの森。
変わらない文京区のはずれ駒塚橋界隈、学生の街は頑固だ。
車もオーディオもアナログ、ハンドメイドで遊んだ。
いまはプログラミングでゲームを創って時を忘れる。
ぼくにとって、都心の叫喚から遠い学生街が東京だった。
24時間都市の真ん中で、大学の大時計はいまも静かに時を告げる。
硫化水素よりネズミが怖かった、マンホール掃除。
都市の進化に動脈硬化がはじまった、都会の部屋に明日はない。
ビールケースベッドでモダンライフを自慢していたあの頃。
いまひとり、きままで自由な暮らしには、さびしさも同居している。
あのころぼくらは、大学に入り、実家の農作業に背を向けた。
いまぼくは、週末のダーチャ(ロシア式菜園別荘)で二拠点生活をめざしている。
●info二拠点居住club
第四章:遊ぶ Не имеи сто рублеи, а имеи сто голодом.(100ルーブルでなく、100の友を持て)
かつてバックパッカーの根無し草だったぼく。
いま、染野君は昆虫研究に西表、翌週語学を学びにモスクワへ、研究を趣味する夏。
CMがTVだった時代、躍らせられた青春があった。
SNSの嘘と犯罪にとまどういま、ぼくは情報の宇宙で迷子になった。
あの頃Tシャツとジーンズのキタキリスズメだった。
O君はブランドジャケッツを銀座の年寄りから譲りうけている。
古流剣友会先輩の”THIS is a pen!”にちょっと、ちょっと・・・。
心と体の安定を求めて、剣道部の門前に立っている。
「山下洋輔トリオ早稲田大学乱入ライブ」は伝説だった。
53年ぶりの再乱入、キャンパスに再びジャズが鳴る時。
学部の同級生は「早稲田松竹」を唄った。
いま学生は動画投稿に熱く燃えている。
1975年の夏、パリのサンジェルマンで買った眼鏡フレーム。
50年前のフレームにカラーレンズを入れ替えた眼鏡が外出の必需品。
●info 世界で育つジャパンカルチャーclub
第五章:お金のこと Kyй железо, пока горячо.(鉄は熱いうちに打て)
拾った玉で、打ち止め!学生街のパチンコ店にはラッキーも転がっていた。
セレブのJは、オタクで稼いで入院騒ぎ。
マドリードの下宿屋には月15,000円の暮らしがあった。
ぼく的赤貧コストは50年で15倍になった。
アバンギャルドは「黒の正方形」を描いて芸術を解放した。
いまキャンパスでは、ブラックが企業やバイトへ解放されている。
グランドキャバレーで仕事の厳しさありがたさを知った。
いま、補助金ハンターがインターンや起業家へと学生を誘い込む。
日雇いの現場仕事ではカラダが売れた。
力も知恵もいらないバイトで時間を売る今日この頃。
大学の古本屋街のおやじさんの人情経営に助けられた。
ZOUSHOをてんこに売り歩く日々、「知」の価格破壊は進んでいる。
ふすま貼り研究会は学生起業のはしりとなってテレビにでた。
A君はコワーキングスペースでAIを使ったシステムの開発をしている。
●infoアントレプレナーclub
第六章:ぼくたちはどう生きるか Не спеши языком, спеши деломю(言葉ではなく行動を急げ)
「酔眼炯々」を自認した教授を、ガード下まで追いかけ探したあの頃。
授業の準備に追われ、友達にも会えない今日この頃。
「殺す側、殺される側の論理」がぼくらを打った。
この50年で人類は変われたのか、世界は変わったのか。
50年前、闘争に乗り遅れたぼくたちは「超人」をめざした。
いま時代は、「ユニコーン」を必要としている。
ソルボンヌは不良ガイジンの街だった。
いま、ぼくはアナーキーでニヒルな老学生で生きたい。
知ってる?「俺たちに明日はない」
いま、ネット社会は自覚のない実行犯を増殖させている。
神田川に歌われた若者たちの希望とロマン
老骨を鍛えようと神田川を走れば、散歩する亀にもであう。
意地悪ばあさんは、にくまれ愛されながらわがままに生きてきた。
矢部太郎の「大家さん」はいやし励まし愛されている。
●info老若共創club
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【企画のウリ】
この企画の最大の特徴は、企画者である雀丘さんが72歳でありながら現役の大学生であるという点です。一度大学を卒業したうえで実際に社会人としての人生経験を積み、再び同じ大学に入学したという経歴は唯一無二のものです。再び大学生となるまでの50年間で社会にどのような変化が起きたのか、同じ大学への再入学を果たしたからこそ過去と比較しその変化について考察することが可能となります。
また、本企画は過去と現在の比較のみに留まりません。それを通してこれからの社会について考え、行動を起こそうと呼びかける事こそが目的です。72歳の高齢者という視点と現役の大学生という視点を併せ持っているため、両世代の悩みや不安を身近なものとして捉えそのどちらにも寄り添うことができます。雀丘さんは72歳の大学生として生活する中でそれらの解決策として、そして今後私たちが目指すべき社会の形として若者と高齢者が手を取り合うという結論に至ったのです。雀丘さんであればその経歴を生かして両者の橋渡し役を務めることができます。
雀丘さんが持つ経歴と自身の人生経験からたどり着いた、これから目指すべき社会について、自身の面白い経験やユニークな発見も交えながら老若で考えてゆく企画です。
https://drive.google.com/file/d/1ExJqLZ3Nb9xwM_OQ28eCn_RrthwgPG9k/view?usp=drive_link
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