出版甲子園に興味を持ってくださった皆様、はじめまして。大会を運営する出版甲子園実行委員会です。 出版甲子園は全国の学生の皆さんに「出版したい、自分で書いてみたい本の企画」を応募してもらいます。三度に渡る審査を勝ち抜き決勝大会に進出すれば、大手出版社の編集者の方々の前で自分の企画をプレゼンすることができます。そして編集者の目にとまった企画は実際に本として出版されるのです。まずは応募するところから!これまでに43もの企画が出版されています!
学生でありながら本を出版できるという、またとないチャンスです!
このページは、皆さんが少しでも企画書を書きやすくなるように「書き方の目安」をまとめたものです。あくまでも「目安」なので、必ずしもここに書いてあることに従う必要はありません。書き方に困ったときの参考程度にしてもらえると嬉しいです。
それでは、皆さんの応募をお待ちしております!!
※応募締め切り 2025年8月11日(月)23:59
■企画書作成で最も重要なこと
1.自分が本当に書きたいことを書く
企画書を練るうちに「やっぱりこのテーマの方が、ウケ良いかな…」など企画趣旨がブレてしまう方がいるようです。ですが、自分自身の興味や熱量がないと思うように企画書は書けませんし、執筆するうえでも長続きしにくいです。まずは、自分の「好き」を大事にしてください。その上で、企画のウリとなる独自性や魅力を考えてみましょう!
2.読者が読みたいと思える企画にする
とはいえ、出版は「読者の方にお金を払って買ってもらう」のが目的です。「とにかく自由に書く」では独りよがりになってしまいます。読者に楽しんでもらう、お金を払ってでも読みたいと思わせる企画にする必要があるのです。そのためには、読者層を具体的に想定し、それに合わせた工夫を施してみると良いでしょう。良い工夫が思いつけば、企画書でもアピール材料になります。例えば、初心者に音楽の楽しさを伝えたいときに、冒頭から細かな音楽理論の説明をすることはありませんよね。翻ってみると、ある程度音楽を学んだ人に向けたステップアップのための本を作りたいのであれば、それを冒頭に持ってくることが考えられます。構成案のみならず、文体の調整も重要です。
3.読者に何を伝えたいのか考える
「この企画で読者に何を伝えたいのか」を考えてみることをオススメします。今すぐには決まらなくても、「これを読んだ人にこんなことが伝わると良いな」という目標があると企画書作成のモチベーションになりやすいです。加えて、企画の工夫や書き方の方針も決まりやすくなります。この際に、自分が伝えたいメッセージが独りよがりのものになっていないかどうか注意が必要です。
最後に…
様々なことを記しましたが、結局のところ、企画書は皆さんの熱意が伝わるものであることが一番大事です。特に一次審査の段階では完璧なものを目指す必要はありません。「ちょっと難しいな…応募するのやめよう」は勿体ない!多少不安な部分や、不完全な部分があっても、気にせず応募してみてください!
以下、企画書の項目に関してポイントをまとめていきますね。イメージが湧きやすいようある程度詳細に書いていきますが、企画書を考える上でやりづらさを覚えるようでしたら無理に従わなくても構いません。結局は提出してみることが一番重要です。
■本のタイトル
・実際に本が出版されて書店に並んだ時、興味を引くものだとgood!(タイトルに意外性がある、なじみの薄い単語が入っている。)
・タイトルが企画の内容に合っているかどうか、確認するのも大事!
・以下の3つのポイントに気をつけるとグッといいタイトルになりますよ
①この本がどんな本なのか簡潔な言葉で表現する
②読者が手に取りやすいような売出し言葉を入れる
③読者にとって嬉しいこと・メリットを出す
Ex)
『JK、インドで常識ぶっ壊される』→「JK」と「インド」という組み合わせで意外性を生みつつ、「常識ぶっ壊される」という語句によってエッセイの趣旨を感取させている。
『これから勉強する人のための 日本一わかりやすい法律の教科書』→「これから勉強する人」にとって「分かりやすい」というメリットが明瞭に理解できる。
■本のジャンル
・自分が書きやすい、テーマを生かしやすいジャンルを選びましょう!
出版甲子園では以下の4ジャンルの応募を受け付けています。詩、小説、絵本などの文芸作品や、雑誌・ムック本形式の企画は受け付けておりません。
①エンタメ:娯楽性が高い本(Ex. クイズ、雑学、旅行、芸能etc)
②エッセイ:自分の体験や考えを伝える本(Ex. 紀行本、留学体験記、インタビュー本etc)
③学習参考書:受験や学校の定期テスト勉強などに使える本(Ex. 単語帳、問題集、教科書の解説etc)
④実用書:ビジネスや日常生活で役立つ知識、技能などを伝える本(Ex. 就活、レシピ、育児、自己啓発etc)
■企画のキャッチコピー
本の腰帯にあるようなキャッチフレーズを、自分の企画にもつけてみましょう。この企画の最大のウリは何であるのか。それをどの様なテンションで伝えていくのか。キャッチコピーを考えることはすなわち企画の方向性を固める作業にほかなりません。肩の力を抜きつつ、審査する団体員の興味を惹くような文句を、ぜひ考えてみてください。
■企画の内容
・どんな人にこの本を手に取ってもらいたいかをイメージしましょう!
・統計・データを用いて具体的な根拠を示せるとより良いです!
■企画の内容(300字~1000字)
以下の内容を考えてみましょう!
・どの様なトピックを取り上げた企画であるのか。
・具体的にどのような内容を書くのか。
・企画における一貫したテーマは何か。
ひとまず、どんな本をイメージしているかを書けば大丈夫です!何を書けばいいかわからなくなった時は、赤の他人がこれを読んだ時に企画の全貌を理解できるかを考えてみましょう。
また、特にエッセイ企画は自身の経験談に終始するものが多く、それでは中々目を引く内容になりません。その際には、1つ企画の軸を定めてみましょう。自身の受験期についてエッセイを書くケースを想定してみます。この時ただ単に出来事を羅列するよりは、何か一つの観点から受験期の出来事を抽出して書いていくアプローチの方が、企画の趣旨・独自性共に現れやすくなります。この場合であれば、「試験会場の静けさ」「帰路で耳にする街の騒がしさ」などに思いを馳せて「耳受験」といったタイトルにした方がまだ面白味があるでしょう。企画を応募する際には自身が持つ独自の感性を探りながら、この様に一貫した観点を持つようにすると出来が良くなります。
■企画のねらい(300字~1000字)
以下の点を重点的に書きましょう!
・読者にどんなことを伝えたいか
・読者にどんな影響を与えたいか
・なぜブログなどではなく、(お金を払って買ってもらう)本にしたいのか
「世間一般で~~といった認識がなされており、それを改めたい」
「面白いのにもかかわらず認知度が低い~~について皆に知ってほしい」
といったところから考えを深めてみてください。トレンド分析を行ってくださってもよいですし、ご自身の思いのたけを自由に綴って下さっても構いません。
すぐ思いつかない…という場合、まず出版甲子園に応募した理由を書いてみてください。
■企画のアピールポイント(300字~1000字)
企画自体の独自性を記述してみましょう。
・取り上げられることが少ないトピックに着目している。
・独自の着眼点からあるトピックに切り込んでいる。
・想定読者層に沿った構成上の工夫を計画している。
といったことがあれば、是非記述してください。独自性に限らず、「企画のどの部分に面白さを感じているのか」といったことを書いてくださっても構いません。
この項目でも気負うことなく積極的に企画の魅力をアピールしてください。
■自己アピール
・「なぜ自分がこの本を書けるのか」をアピールしましょう!経験やスキル、「他の誰か」ではなくあなたがこの本を書く意義、強みを書くと良いです。
・具体的な数字や名詞を挙げると、あなたの強みがより伝わりやすくなります!
Ex)
△英語が得意→○TOEIC 890点
△飲食店めぐりが趣味→○今まで行ったことのある飲食店をメモしたノートが10冊ある
△留学していた→○1年3ヶ月インドネシアに留学していた
・ご自身の属性に他人と異なるものがあれば、書けるだけ書いてみるのも手でしょう。一見企画と関係ないような特技や経験が、フィードバックを重ねるうちに新たな独自性として発芽することがあります。
Ex)
学生団体を運営している→企画を売り出すうえでの大きな武器となり得る。
絵を描くことが得意→挿絵を挿入する際に便利
共感覚など、世界の見方や感じ方が人と違う→突き詰めれば、独自の観点を持つことに繋がるかもしれない
この企画にかける思いを書くのも良いでしょう!
■目次案
・本の冒頭部分に書いてある目次をイメージして書きましょう。
・面白そうな本だと思ってもらうのが大事です!
(本を買う時は目次をみますよね。その時に面白くなさそうだったら買う気がなくなりませんか?)
・何を伝えたいかを決めたあとに、そのことが伝わるような章立てにしましょう!章のタイトルだけではなく、各章でどの様な内容を書くのかが説明できればなお良いです。
最後に、書く上でのちょっとしたアドバイスをご紹介します。
・なかなか書けない、考えがまとまらない時
→家族や友人に読んでもらう(第三者、読者目線の意見を取り入れやすいです)
→店頭で売れている本を読む(実際に出版された本の工夫を盗んでみるのも良いです)
・応募前に見直すと良いこと
→日本語として正しい文になっているか
(常体/敬体の統一、主述のねじれが無いかなど)
→読みやすい文章になっているか
(文章が冗長になっていないか、接続詞を濫用していないかなど)
→著者名や連絡先は間違っていないか
・審査で高評価を得るためには
→伝えたいことを簡潔に書く
(企画書はいわば「全編ネタバレの脚本」です。企画の内容を簡潔に、わかりやすく書きましょう。内容を出し惜しみしてはむしろ審査では評価を得にくいです。)
→企画の軸がしっかりしている
(この企画を通して何を伝えたいかをはっきりさせましょう。企画の軸がしっかりしていなければ、結局何が言いたいのか審査員に伝わりません。特にエッセイ企画では、何か一つ観点の軸が定まっているだけで、企画の魅力度がまるで異なります。)
→この本は自分にしか書けないということをアピールする
(企画を審査する際には、その内容はもちろんのこと、執筆者の属性がとても重要視されます。他の人でも書ける企画だとみなされてしまえば、評価を下げられる可能性があります。)
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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