こだわりぬかれたパズルで遊びませんか？【既刊本紹介プロジェクト第5弾】

三月初めから始まったこの既刊本読破プロジェクトも今回で5回目、折り返しまでやってきました。

今回紹介するのは、谷政一郎さんの『東大パズル王　やみつきパズル』です。

パズルと聞くとどんなイメージでしょうか。

新聞や雑誌にのっているナンプレなど、様々な場所で触れ合う機会があるかもしれません。

でも、いざ自分で解くとなると敷居の高いもののように感じてしまったり……

そんな人におすすめしたいのが、この本です。

皆さんおなじみ数独から作者考案のオリジナルパズルまで、特徴的で面白いパズルが八種類も収録されています。

全てのパズルに解き方のコツが丁寧に説明されており、初心者でもスラスラ解けるというのが特徴。

実際、パズルを解くのが少し苦手な私でも最後まで楽しんでやりきることができました。

その一方で、パズルを普段から嗜んでいる人も物足りなさを感じることなく楽しむことができる一冊でもあります。

すべてのパズルは難易度順に収録されているので、パズル初心者から上級者まで、幅広く楽しむことができます。

そして、何より注目して頂きたいのは各パズルのタイトルと解説。

タイトルは一見パズルとのつながりがわからないものばかり。しかし、解いてみるとその意図がしっかり伝わるというのがおもしろい。

解説のコメントも秀逸で、どれもくすっと笑えます。

ただ問題の解き方を淡々と解説するのではないため、読み飛ばしがちな解説部分すら楽しみながらパズルを進めることができるのです。

つまり、これは隅から隅まで余すことなく楽しめるパズル本といえるでしょう。

例えば、p.61の「手裏剣」と題されたパズル。

正直、問題を見ただけでは何をもって手裏剣となるのかはわかりません。

しかし、解いていけばそれがパズルをとくためのヒントになっているということがわかってきます。

この快感は自分でパズルを解いてこそ！

ぜひ自分で体験してみてください。

第19回出版甲子園実行委員会運営局M.K